「乙仲」って?
通関業者である私達は「乙仲(おつなか)」と呼ばれることがあります。仕事についたばかりの頃、この呼び名にとまどった覚えがあります。そのままなんとなく受け入れてきて早くも十数年、ここであらためて言葉の背景を調べてみました。
「乙仲」とは戦前の呼び名で、現在の「海運貨物取扱業者」略して「海貨業者」のことだそうです。港湾荷役、通関、はしけ運送、検数、鑑定、倉庫業者などが「海貨業者」と呼ばれています。「乙仲」という呼び名があるということは、「甲仲(こうなか)」(現在こちらはほぼ使われていないと思います)という呼び名も存在していました。戦前の海運組合法で定期貨物を扱うのが「乙仲」、不定期貨物を扱うのは「甲仲」と定められていたようです。海運組合法は既に廃止されているのですが、そのなごりで今でも「乙仲」と呼ばれるようです。
ところで、長い歴史があり、古い体質をもつこの業界ですが、目覚しく進歩し続けているのもこの業界。今は海外からの貨物輸送はコンテナが主流、そのコンテナを運ぶコンテナ船は日々進化し続けています。
どれだけ進化しているのかというと・・・
K-LINEの大型コンテナ船 『GOLDEN GATE BRIDGE』
20FTコンテナを5,500個積載可能http://www.kline.co.jp/plaza/fleetnavi/container_golden.html
残念ながら博多港では見ることはできない本船なので、せめて写真だけでも眺めていただきたい。オンデッキにはK-LINEのロゴの入った真紅のコンテナが4段5段と積み上げられています。(ちなみに7段積めるコンテナ船もあります)かっこいい・・・ですよね。
船はこんなに進化し続けていますが、船社や海貨業者のお客様の貨物を大切に扱う気持ちはずっとかわらないものだと思います。
ひらい
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日本の港湾費用が高くて外国船の寄港が減ってますよね。これは日本の「乙仲」の古い体質によるものだと言われています。水などの公共料金も高ければ、国内輸送費(高速料金)も高い、荷役料までもが高いなどなど、鎖国していた頃の日本の体質ってなかなか一筋縄では変わりませんね~。
Comment by 岡本 泰介 — 2008/6/20 金曜日 @ 11:00:43