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安全・安心な輸入食品をお届けするために(7)

Q7&A7.つづきです。

      「登録番号2」:品目登録制度

                輸入者はFAINSシステムによる入力の簡素化のために

               届出貨物に使用されている原材料、加工方法、使用添加物等

               について登録番号の付与を検疫所に申請するものであり、

               品目登録制度と呼称されています。

     【ワンポイント解説】

                FAINSシステムを利用することで、届出が従来(マニュアル届出)

               に比べ作成及び提出が早くなり、検疫所の審査もよりスムーズに

               行えるメリットがあります。FAINSシステムの届出については予め

               申し込み手続きがありますので、詳しくは弊社までご連絡下さい。

             

安全・安心な輸入食品をお届けするために(6)

Q7:食品等輸入届出書の「登録番号1」、「登録番号2」、「登録番号3」の取得方法について

   教えてください。

 A7:「登録番号1」輸入食品等事前確認制度

   輸出国における製造方法等が日本の食品衛生法に適合することを事前に確認し、法違

   反を未然に防止することを目的としています。

   輸出国の製造者が輸出国政府機関を通じて厚生労働省に申請し、厚生労働省は日本

   の食品衛生法に合致すると判断した場合に登録番号を付与します。これを「輸入食品

   等事前確認制度」と言います。

【ワンポイント解説】

   この制度は日本に貨物が到着する前に食品の検査の有無や注意点(日本で使用出来

   ない原料や添加物の指摘など)を事前に確認出来る制度です。初回貨物など有効です。

   日本に到着後、違反が発覚すると貨物を戻さなければならなくなり、余計な経費がかか

   る場合もあります。   

安全・安心な輸入食品をお届けするために(5)

Q5:検査はどのような基準で行われるのですか。

A5:検査は届出があった食品等の食品衛生上の問題についての発生確率と重大性を考慮

   して行われます。

   次の項目は優先度の高いもの順に挙げられています。

   1 輸送途中におけるヒートダメージ、海水濡れ、不適切な温度管理等により衛生上の

     問題が発生した食品等

   2 衛生上の理由に基づくクレームにより積み戻された食品等

   3 税関職員から食品衛生上の問題があるとして連絡のあった食品等

   4 過去に同種の食品等に違反のあった食品等

   5 海外において衛生上の問題があると認められた食品等

   6 初めて本邦に輸入される食品等

   7 検査命令対象品目

   8 モニタリング検査の実施について通知される対象品目

   9 通知等により厚生労働省から検査の指示があった食品等

   なお、検査(自主検査を含む)が行われる場合、輸入者は誤解を避けるため、

   また、当該食品の安全性確保の責任者としての知識の向上を図るためにも、

   検査項目等について検疫所担当官からその必要性についての説明を受け、

   よく理解することが大切なことです。

【ワンポイント解説】

   優先度の高低があっても、必要な場合はどのケースでも検査は行われます。

   安全性が確認されなければ輸入出来ないということです。

 文章作成者:本社 林 (主文は日本輸入食品安全推進協会ASIF、HPより抜粋。)

安全・安心な輸入食品をお届けするために(4)

Q4. 食品以外にも輸入手続きが必要なものはありますか。

A4. 食品衛生法では、「食品」以外に「食品添加物」、「器具」、「容器包装」、「おもちゃ」に

    ついても輸入手続が必要です。それぞれが、下記のように定義されていますので、

    検疫所等に確認の上、輸入手続を行ってください。

    「食品添加物」・・・・食品の製造過程又は食品の加工もしくは保存の目的で食品に

              添加、混和、浸潤その他の方法によって使用するものをいいます。

    「器具」・・・・・・・・・・飲食器、調理用具、食品又は添加物に直接接触する食品製造

              用機械、食品の運搬用具等をいいます。

    「容器包装」・・・・・・食品または添加物を入れ、または包んでいるもので、食品または

              添加物を授受する場合そのままで引き渡すものをいいます。

    「おもちゃ」・・・・・・・乳幼児が接触することによりその健康をそこなうおそれがある

              ものとして、厚生労働大臣の指定したものが施行規則第78条に

              次の通り規定されています。

        指定品目1 紙、木、竹、ゴム、革、セルロイド、合成樹脂、金属または陶製

                のもので、乳幼児が口に接触することを本質とするおもちゃ

              2 ほおずき

              3 うつし絵、折り紙、つみき

              4 次に揚げるおもちゃであって、ゴム、合成樹脂又は金属製のもの

                起き上がり、おめん、がらがら、電話がん具、動物がん具、人形、

                粘土、乗物がん具(ぜんまい式及び電動式のものを除く。)、風船

                ブロックがん具、ボール、ままごと用具

【ワンポイント解説】 食品の届出については食品衛生法に基づいて定められています。

             「食べ物」については当然意識はありますが、折り紙やおもちゃなど

             食品のイメージがないものは輸入する際、準備の段階で見落としがち

             です。また、通関業者からのアドバイスで初めて気付くこともあると

             思います。検査になると費用や時間がかかりますので、当初予定して

             いたコストや納品期日などに誤差が生じる場合もあります。「この貨物

             はどうだろうか?」と思う場合は検疫所もしくは通関業者にご相談され

             ることをお勧めします。

文章作成者:本社 林 (主文は日本輸入食品安全推進協会ASIF、HPより抜粋。)                  

                

安全・安心な輸入食品をお届けするために(3)

今回で3回目です。基本的な事ですが、このような流れになっています。

【Q3 食品の輸入手続の流れについて教えてください。】

A3 検疫所における事務手続の流れを説明します。

   1 食品等輸入届出書、又はFAINS(前回参照)による届出、及びその他必要な書類

     の受付

   【ワンポイント解説】 その他の書類には加工食品等の工程表や成分表、原料の由来に

                ついて分かる書類や採取、捕獲地、養殖地など分かる書類など、

                届出の食品に応じて必要な書類の提出が求められます。

   2 審査 

     ここでは食品等輸入届出書の記載内容、同一食品の過去の輸入実績及び違反情

     報、自主検査成績の結果等から当該届出貨物に食品衛生上の問題の有無について

     されます。検査が必要と判断されたものは、検査項目と検査方法が決められます。

     命令検査、モニタリング検査。

    【ワンポイント解説】 届出は検疫所の審査で精査されます。必要とされる書類に

                 ついてもここで連絡されます。検査についての詳細は過去の

                 新着情報をご覧下さい。

   3 届出済証の交付

     検査の必要がないと判断されたものについては、提出された届出書の写しに届出済

     である旨の印が押されたもの、又はコンピューターによる届出済証が輸入者に交付

     されます。

   4 検査

     検査の必要があると判断されたものは、下記の「検査」の種類によって手続が

     違います。

     (1)命令検査の場合には、検査結果の通知を受けるまで輸入手続を進めることは

       出来ません。

     (2)行政検査(モニタリング検査)の場合には検査結果の判明前に輸入手続を進め

       ることが出来ますが、後日法違反が判明した場合は、必要な行政措置が講じら

       れます。

     (3)行政検査(モニタリング検査以外の行政検査)の場合は検査結果の判明前に

       輸入手続を進めることは出来ません。

     【ワンポイント解説】 (2)の場合、示されている通り輸入許可には出来ますが、国内

                  流通後などに検査結果が不合格(含有率数値に異常もしくは

                  含有してはいけないものの検出)であると自主回収、処分など

                  を余儀なくされます。輸入者によっては通関を進めない場合など

                  対処は輸入者に委ねられます。(3)は自主検査のことです。

    5 届出済証の交付

      前項の検査の結果、適法と判断された場合は、3項と同じように書面には届出済印

      が押され、又はコンピューターによる届出済証が交付されます。

    6 不合格貨物の取扱

      検疫所から通知しますので、その指示に従ってください。   -以上ー

輸出入については弊社ホームページの【輸出入FAQ】をご覧下さい。

文章作成者:本社 林 (主文は日本輸入食品安全推進協会ASIF、HPより抜粋。)                  

    

安全・安心な輸入食品をお届けするために(2)

【Q2 食品の輸入手続を行うために、どんな書類が必要ですか。】

A2 食品を輸入する場合(日本から輸出した食品を積戻した場合も含む)、輸入者は検疫所

  に次の書類を提出しなければなりません。なお、食品のほか添加物・器具(コップ、皿、

  炊飯器など)を輸入する場合も同様の手続が必要となります。

   ①食品等輸入届出書(様式1)

    届出書は、輸入される食品についてロット毎にその情報を記載したもので2部必要

   です。なお、平成7年5月に「食品衛生法」が改正され、その第16条の2として新たに

    「電子情報処理組織(以下「FAINS」という)」による届出等が新たに追加され、輸入

    食品監視支援システムによる電送処理により届出を行うこともできます。

    また、通関情報処理システム(以下「NACCS」という)をFAINSとインターフェイスする

    (注1)ことにより、NACCS端末からも届出を行うことができます。

   ②衛生証明書

    次の食品については、輸出国の政府機関、または輸出国の公的機関により発行された

    衛生証明書が必要です。

     a 食肉又は食肉製品(食鳥肉及びその製品を含む)

     b フグ

   ③その他

    事前届出(注2)や計画輸入(注3)を行う場合は、別に書類が必要です。

注1:「インターフェイス」とは、食品等同一貨物に係る食品衛生法及び関税法に基づく各々の

   輸入手続をNACCS端末から関連付けることをいう。

注2:「事前届出」とは食品等貨物が日本の港もしくは冷蔵庫等へ到着する前に先に届出を

  行うこと。通関及び国内への流通をよりスムーズに行う為の届出。

注3:「計画輸入」とは定期的に繰り返し食品等同一貨物を輸入する場合であって、検疫所

  に認められた品目に限り、初回に包括的に行う届出。次回以降の届出が省略出来る。 

 

輸出入については弊社ホームページの【輸出入FAQ】をご覧下さい。

文章作成者:本社 林 (本文は日本輸入食品安全推進協会ASIF、HPより抜粋。なお、注2

               注3については加筆したもの)  

      

安全・安心な輸入食品をお届けするために(1)

今回から基本に戻り、食品の輸入に関するQ&Aを少しずつ紹介していきます。

 【Q1 食品等の輸入はだれでもできますか。また何でも輸入できますか。】

A1 食品等の輸入は、原則として自由貿易であることが国際通念となっており、日本も例外

    ではありません。従って、一般的には輸入しようとする者は特別な場合を除いて関係す

    る法令等を満足している限り、特別に許可を必要とすることなく誰でも輸入することがで

    きます。

    ※特別な場合とは次のような場合です。

    ・IQ(輸入規制)品目等の該当品でその規則内容に抵触する場合

    ・海外で「健康食品」として販売されているものでも日本では薬事法に該当するため食

     品扱いにならない場合

    ・酒類(アルコール度数1%以上の飲料)を輸入する場合(お酒の種類ごとに「酒類販  

     売業免許」が必要です(免許の申請窓は所轄の税務署です))

    

     輸出入については弊社ホームページの【輸出入FAQ】をご覧下さい。

    文章作成者:本社 林 (本文は日本輸入食品安全推進協会ASIF、HPより抜粋)

インド産はちみつの容器の取扱いについて

平成22年3月2日付けで医薬食品局食品安全部監視安全課輸入食品安全対策室長より通知があった。以下の通りである。

今般、地方自治体の収去検査の結果、インド産はちみつの容器のキャップ部分より基準値を超える鉛を検出し、食品衛生法違反の事例があったところです。

ついては、該当製造者が製造したインド産はちみつが輸入届出された場合には、輸入者を通じて製造者からの文書を入手し、当該違反事例に該当する貨物ではないことを確認するようにお願いします。

【ワンポイント解説】

輸入する際には品目についてそれぞれ厚生省指定の命令検査や自主検査を行うよう義務付けられています。今回のケースは中身のはちみつの検査は問題なく合格してそのまま輸入許可になり、国内流通後、地方自治体食品監視課指示の検査及び保険所の調査によってこのはちみつが充填されている容器のキャップ部分が材質試験により検出されたという経緯です。もちろん、輸入時においても容器、器具等にも検査は行われていますが、輸入の際はどうしても食品(ここでいう、はちみつ)が凝視され、容器については不十分でこのようなケースが生じると考えられる。

今後このようなケースが続くと今まで安全であった包装容器等にまで検査が及ぶ事も懸念される。

文章作成者:門司営業所 林

米国から輸入される牛肉等の取扱いについて(2)

平成22年1月20日付けで医薬食品局食品安全部監視安全課長より通知があった。以下の通りである。

標記については(中略)平成21年10月10日付け食安監発第1010第1号により、下記施設から出荷された貨物について輸入手続きを保留するよう通知したところです。

 今般、本事例に関して、米国農務省から提出された原因究明及び改善措置に係る調査報告書並びに現地調査結果を踏まえ、下記出荷施設から出荷された牛肉等の輸入手続きを再開することとしましたので、検疫所における現場検査の結果等に問題がない場合には、輸入届出済証を交付するようお願いします。(以下略)

 【ワンポイント解説】

同件は昨年ここに該当している出荷施設の牛肉を調査する為に輸入を保留されていた貨物を輸入許可する旨の連絡です。(詳細は新着情報10月をご覧下さい。)米国産牛肉は輸入再開されていますが、処理施設や出荷施設ごとにも問題がないか詳しくチェックされています。これだけでもいかに日本が食の安全に対して厳重であるか、うかがい知れます。

文章作成者:門司営業所 林

【動物検疫所】マカオ向け牛肉の輸出のための認定施設について

平成21年10月30日付けで農林水産省消費・安全局動物衛生課、国際衛生対策室検疫企画班長より表題の件について通達があった。以下の通りである。

(前略)厚生労働省より、マカオ向けに牛肉を輸出する施設として、本年10月26日付けで、別添の施設が認定されたとの連絡がありましたのでお知らせします。これらの施設で10月26日以降にと畜された牛肉についてマカオ向けの輸出が認められることとなりますので了知願います。

【ワンポイント解説】

前回と一部重複する内容ですが、牛肉などの畜産物についての輸出入について農林水産省管轄の動物検疫所へ申請が義務付けられています。すべての輸入食品については厚生労働省管轄の食品検疫所へ届出が義務付けられています。そして輸出入貨物について財務省管轄の税関への申告が義務付けられています。それ以外にも特定貨物については経済産業省、環境省等に届出したり、許可をもらわなければならないものもあります。

 話がそれましたが、今回の件は牛肉の輸出の為には輸入先の国の法律もしくは規定に基づき、日本だけではなく相手国の承認がなければ輸出出来ません。よって、同じ牛肉だからといって別の国も大丈夫とは限りません。

 牛肉に限らず、貿易貨物にはいろいろな法律が付きものです。ご相談いただければ、お調べします。

 日本の和牛が外国でブランド化して富裕層に対し、需要がある話を聞いたことがあります。日本に居ながら和牛を食べれない(高値なので・・・)私としましては外国で和牛を食べれる人達はなんとも贅沢で羨ましい話です。

文章作成者:門司営業所 林